先日このようなお悩みを受けました。
※内容は若干の修正を加えています。
職場の先輩たちとは仲が良く、仕事も楽しい。しかし、なぜか朝起きると仕事に行きたくない気持ちになる。自分でも理由がわからずモヤモヤしていたそうです。
職場の人間関係が良好で、同僚や先輩と休日に旅行をするほど仲が良い──一見、理想的な環境に思えますよね。しかし、そんな職場で「朝起きるのが辛い」「体調が優れない」一体なにが原因なのでしょうか?
カウンセリングを通じて内省が進むと意外な気付きがありました。
それは「先輩に厳しくされるのが怖い」という感情です。
表面的には仲が良いけれど、実際にはその中に「怖さ」や「ストレス」を感じていたのです。
仲が良い職場で感じる「怖さ」の正体
相談者が気付いたのは「仲が良い先輩に厳しくされることがストレスになっている」という本音でした。普通なら「先輩たちは良い人だし、感謝している」と思うもの。でも、心のどこかでは納得できない感情やストレスを感じていたのです。
特に、「厳しい指導を受けているのは自分だけかも…」と思うと、罪悪感や孤独感が重なり、無意識にその気持ちを押し殺してしまいます。さらに、可愛がってくれているお世話になっている先輩に大して、そんな風に思う自分がおかしい。自分が悪いと言い聞かせていました。
しかし、体は正直です。
ストレスが溜まると、心のサインとして体調に現れることがあります。
仕事とプライベートを分けるべき理由
このケースでは、相談者が「ある程度の距離感を持つこと」を心がけることで解決の方向性を見つけました。職場で仲良くすることは素晴らしいことですが、同時に仕事とプライベートを分けることも大切です。
距離感がないと起きる問題
- 自分の本音を押し殺しやすくなる
- 仕事のストレスをプライベートに持ち込む
- 無意識に「頑張りすぎる」ことで疲労が蓄積する
一方で、適度な距離感を持つことで、自分の気持ちを守りながら人間関係を続けることができます。
感情に蓋をしないことの大切さ
「怖い」「納得できない」「好きになれない」といった感情は、時に「こんなことを感じてはいけない」と思いがちです。でも、感情そのものは善悪ではなく、ただの「気付きのサイン」です。これを否定せずに受け入れることが重要です。
例えば、今回のケースでは、相談者が「怖さ」に気付き、自分を責める気持ちを手放すことで、心がスッと軽くなりました。感情に気付くことで、次の行動に移す力が生まれるのです。
健全な職場関係を築くために
ここからは、仕事とプライベートのバランスを取るための具体的な方法をご紹介します。
- プライベートの時間を大切にする
職場の人と過ごす時間を楽しむのも良いですが、自分だけの時間や、仕事とは関りがない友人などと過ごす時間を意識的に確保することが大切です。 - 「嫌な感情」に気付く習慣をつける
毎日の終わりに、どんな気持ちだったか振り返る時間を作りましょう。「モヤモヤする」「疲れた」という感情を無視せずに向き合うことで、ストレスの原因を見つけやすくなります。 - 適度な距離感を意識する
仲が良くても、一定の境界線を引くことで心の負担が軽減されます。例えば、「休日は職場の連絡を見ない」など、小さな工夫を始めてみましょう。
まとめ
仕事の人間関係は、良好であるほどその「距離感」に悩むことがあります。大切なのは、自分の感情に気付き、それを受け入れることです。そして、「適度な距離感」を持つことは、決して冷たいことではなく、むしろ健全な関係を続けるための鍵です。
もしあなたも「なんとなく辛い」と感じたら、その感情を否定せずに、少しだけ自分を大切にする工夫をしてみてください。それだけで、心が軽くなるかもしれません。