いまどき、ビジネスマナーは必要?

最近、ビジネスマナーは必要ないという声を耳にすることがあります。デジタル化やリモートワークの普及により、ビジネスの進め方やコミュニケーション手段が変化している中で、「仕事ができればそれでいい」「形式ばったことに時間を使いたくない」など、確かに効率を追求する現代では、ビジネスマナーは古くさい、面倒だと思われることもあるでしょう。

「そもそもそれってなに?」「なぜ必要なの?」と問われた際、理由や根拠と共に答えられないマナーは「(なんとなく)そういうものだから」と昔からの慣習に囚われていることもあります。ビジネスマナーも時代と共にアップデートしていく必要性を感じています。

誰でもそうかもしれませんが、イマドキ世代は、理由に納得しないと行動には繋げることは出来ません。ひと昔前の教育であれば、「これはそういうものだから」という教育方法は、残念ながらいまの時代は通用しないと言っても良いでしょう。
社会人経験が豊富なベテランの方でも、ビジネスマナーを知らない方、結構います。

実際、先日ある企業様から基本的なビジネスマナー研修を依頼されました。
入社後数年経っている社員の方で、OJTで教育は現場に任せていたが、ビジネスマナーが出来ていないために、お客様にクレームをいただことが多くなり、きちんとした研修を導入することになったとのお話でした。

これを機にいま一度、ビジネスマナーについて点検してみるのも良いかもしれません。


マナーがなくても大丈夫?!それって誤解かも

「別にマナーなんて気にしない、仕事に支障はない」と感じている方、もしかしたら、自分はそれでいいかもしれません。でも、周りの人はどうでしょうか?
ビジネスの現場では、チームやクライアント、パートナーとの連携が不可欠です。そんな時に、あなたの振る舞いが知らず知らずのうちに相手に不快感を与えていたり、信頼を損なっていたらどうでしょう?

たとえば、メールの返事が遅れたり、敬語が乱れていたり、会議での発言が唐突だったり…これらは、相手の信頼や協力を得にくくする要因になることがあります。
自分の意図がどうであれ、相手はあなたを「信用しづらい」と感じてしまうかもしれません。

ビジネスマナーは「ルール」ではなく、信頼を築くための「ツール」

ビジネスマナーをただの古いルールだと感じるのは当然かもしれません。
しかし、マナーは単なる「形式」ではなく、スムーズなコミュニケーションや信頼関係を築くための「ツール」なのです。どれだけ仕事ができても、相手があなたに信頼を置かなければ、長期的なパートナーシップは築けません。

挨拶や感謝の表現など、基本的なビジネスマナーを守ることで、職場の雰囲気が良くなり、チームメンバー間のコミュニケーションが円滑になります。これにより、互いに気持ちよく仕事ができるため、協力体制が整い、プロジェクトの進行がスムーズになり、結果として効率が上がります。
こうしたことが、あなたの仕事ぶりを補完し、さらなる成功を引き寄せるのです。

実は効率を高めるための近道でもある

ビジネスマナーを守ることが、逆に仕事の効率を上げるというケースも少なくありません。遅刻や期日を守るといった時間に関するビジネスマナーは、時間を大切にする姿勢を相手に示します。たとえば、会議に時間通りに参加することで、無駄な待ち時間がなくなり、全員が予定通りに業務を進められます。納期を守ることは、プロジェクト全体のスケジュールを崩さず、他の業務の効率を維持するために重要です。

リモートコミュニケーションの増加

リモートワークやオンライン会議が一般的になった今でも、適切なマナーが欠かせません。カメラをオンにした状態での身だしなみや、適切なタイミングでの発言、メールやチャットでの礼儀正しい表現は、対面以上に重視されることもあります。

多様な人材と協働していくための共通言語になる

現代では、異なる組織や業界、文化や背景を持つ人々と仕事をする機会が増えています。
適切なビジネスマナーは、異文化間での誤解を防ぎ、スムーズなコミュニケーションを助けます。

未来のために、今からできること

マナーはすぐに成果として現れるものではないかもしれません。でも、信頼や評価は少しずつ積み上げられていくものです。ビジネスマナーを軽視せずに取り入れることで、自分自身の成長にもつながります。
いつか自分が組織のリーダーとなった時、メンバーにどのような姿勢で接してほしいと思うでしょうか?その時、マナーが役立つことに気付くかもしれません。

ビジネスマナーは、あなたの武器のひとつです。無駄なことは一つもありません。
それは、あなたがより良い仕事をするためのサポートツールなのです。
ぜひ今一度、マナーを「不要なもの」と決めつけず、その価値を見直してみるのも良いのではないでしょうか。きっと新たな発見があるはずです。

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