ネガティブな自分を受け入れ、前に進むためのヒント

メンタルヘルス

私は元々、“ネガティブ思考”のタイプです。
何かあるとすぐに最悪のパターンを想像してしまったり、「私が悪かったのかな」と自分を責めてしまうことがよくあります。

そんな私が社会人になってから、職場の先輩や上司によく言われたのが「もっとポジティブに考えなよ」という言葉でした。
もちろん、励ましの気持ちからだと分かってはいます。だけど、正直なところ、それがとても辛かったんです。

落ち込んでいるときに「ポジティブにならなきゃ!」と自分に言い聞かせれば言い聞かせるほど、うまくできない自分がますます嫌になってしまう。まるで、ネガティブな感情を抱くこと自体が“ダメなこと”のように思えてしまい、自分を追い込んでしまっていました。

もしかすると、同じような思いを経験した方もいるかもしれません。

今日は、そんな私が出会って心が少しラクになった「自分で選ぶ思考法」について、お話したいと思います。
無理にポジティブにならなくていい。ネガティブな自分を否定するのではなく、そのまま認めたうえで、ちょっとだけ前を向いてみる。そんな考え方が、私の心を少し軽くしてくれた話です。

「自分で選ぶ思考法」とは?

これは、「ポジティブに“なる”」のではなく、「ポジティブを“選ぶ”」という考え方です。

つまり、ネガティブな感情が湧いても、それを無理に打ち消すのではなく、まずはその感情を受け止める。
そのうえで、自分がどんな考え方を選ぶか?を、丁寧に選択していく方法です。

たとえば、仕事でミスをして落ち込んだとき。

「ああ、やっぱり私はダメなんだ」と思ってしまうのは自然な反応。でも、「そう感じた自分もOK」と認めたうえで、こう考えてみます。「でも、今回はちゃんと報告できたし、次に活かせばいいかも」と自分を慰める。そして、「今度はもっと慎重にやろう」と次に向けた行動を考える。

ネガティブな感情とポジティブな視点を並べることで、自分が選べる選択肢が増えるんです。

この考え方の良いところは、「無理にポジティブにならなくていい」ところ。
気持ちをごまかさなくていいし、感情を押し殺す必要もないんです。

ネガ→ポジ変換のトレーニング

この考え方を日常に取り入れると、少しずつ感情の切り替えがラクになっていきます。たとえば、こんなふうに考えられるかもしれません。正解はないので、自分なりにネガティブ感情の数だけ、ポジティブを探し出すようなイメージです。

上司に注意された
 → 「もう信頼されてない…」と落ち込んでしまった
 → でも、「成長のチャンスをもらえた」と思えば、少し前を向けた

子どもにイライラして怒ってしまった
 → 「私ってダメな母親かも…」と責めたくなる
 → それでも「ごめんね」と言える自分で良かったと思えた

雨で楽しみにしていた予定が中止に
 → 「せっかくの楽しみが…」とがっかりした
 → でも「今日は家でゆっくり休める日なんだ」と思えたら、少し気が楽になった

SNSを見て友達は充実してそうで落ち込む
 → 「私には何もない…」と感じてしまう
 → でも「私は私のペースで歩いてる」と思い出せたら、また自分を取り戻せた

こうして、少しずつ前を向く選択肢を選び直していくことが、思考をポジティブに変えてくれるんです。

ワーク:あなたの「選び方」は?

ここで、あなた自身の最近の出来事を思い出してみてください。

①最近ちょっと落ち込んだこと(嫌だったこと/イラっとしたこと等)は何ですか?

②そのとき、どんなネガティブな感情が頭に浮かびましたか?

③もしも「少しだけ前を向くとしたら」、どんなモノの見方ができそうですか?

出来れば紙や携帯のメモなどに書き出してみると、気持ちが整理されていきます。言葉にすることで、自然と視点が広がり、自分が選べる思考法を意識することができます。

小さな選択を重ねていくこと

この考え方は、何かを劇的に変える魔法ではありません。でも、日々の中でちょっとずつ選び直していくことが、確実に自分を支えてくれます。そして、時間と共に、自然にその思考が習慣化されていくのです。

  • ご飯をしっかり食べられた
  • やさしい言葉をひとつ選べた
  • 「今日はがんばった」と言ってあげられた

こういった小さな積み重ねが、自己肯定感やレジリエンスとなり、未来の私たちの心を支えてくれるのです。

最後に

もし今、ネガティブな気持ちに押しつぶされそうになっているなら、まずは自分にやさしく声をかけてあげてください。

「無理に元気にならなくていいよ」
「その気持ちも、ちゃんと意味のあるものだよ」

そして、「ちょっとだけ前を向く考え方」をひとつ選んでみませんか?

そのひとつひとつの選択が、時間とともにあなたの力となり、少しずつ自分を支えてくれるはずです。

あなたは今日、どんな考え方を選びますか?

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