みなさんは、「社会人基礎力」とはなにかご存じですか?
「社会人基礎力」と聞くと、新入社員向けのトピックのように思えるかもしれません。実際、私も新入社員研修でも2日間くらいかけてグループワークをしながら理解を深めていました。
しかし、実はこれ新入社員だけではなく、管理職やマネジメント層にこそ、改めて見直しておきたい力なのです。
最近、リスキリング(学び直し)が注目されていますが、リスキリングを成功させるためには、「社会人基礎力」という土台が欠かせません。今日は「社会人基礎力」について考えたいと思います。
そもそも「社会人基礎力」とは?
経済産業省が提唱する「社会人基礎力」は、以下の3つの能力に分けられます:
- 前に踏み出す力(アクション)
- 考え抜く力(シンキング)
- チームで働く力(チームワーク)
これらの力は、管理職にも欠かせない基本的なものです。たとえば、「前に踏み出す力」は、新しいプロジェクトに取り組む勇気や、困難な状況に立ち向かう力です。管理職としては、チームを引っ張るために必要な力です。
スキルだけではうまくいかない
リスキリングの話題になると、「プログラミングを学び直す」「デジタルスキルを身につける」といった話がよく出てきます。でも、それだけでは不十分です。例えば、新しいスキルを学ぶとき、どれだけ頑張っても最初はうまくいかないこともありますよね。その時に大事なのが、
- 挑戦し続ける力
- 学び続ける粘り強さ
- 仲間と協力して進む力
これらは、学んだスキルを実際に活かすために不可欠な「人間力」です。どんなに優れたスキルを持っていても、これらの力がないと、活かすことができません。
例えば、あなたが新しいシステムを導入する際に、最初は失敗するかもしれません。ここで諦めずに「もう一度挑戦しよう」と思えるかどうかが、「挑戦し続ける力」にあたります。もしチーム全体で協力して改善策を見つければ、それが「チームワーク」です。
社会人基礎力を再確認すべき理由
「社会人基礎力なんて今さら必要ない」と思うかもしれません。しかし、例えば1on1の面談で、
- 部下の話を最後まで聴けていない
- 思考が浅くなってしまっている
- 自分で抱え込みすぎて、チームの力を活かせていない
こんなことはありませんか?実は、これも「社会人基礎力」が不足しているサインかもしれません。
管理職は、自分自身の「土台」をしっかり整え、「チームの力を引き出す力」や「自分を見つめ直す力」を意識することで、より良い結果を生むことができます。
まとめ:年齢に関係なく、土台は鍛えられる
社会人基礎力は「今さら学ぶべきもの」ではなく、常に更新し続けるべき力です。たとえどんなにスキルを身につけても、これらの力が整っていないと、それを活かすことはできません。
逆に言えば、この土台をしっかり整えておけば、どんなスキルを学んでも意味が生まれます。だからこそ、今こそ、社会人基礎力を見直し、強化していく時期ではないでしょうか?