研修内製化までの道のり①

前職に中途入社した私は、企業文化に触れる中で色んな疑問を抱くようになりました。
例えば、社会人としての基礎的な知識や、企業理念やビジョンなどに対する理解などが、浸透していないと感じることもあり、とても勿体ないことだと思っていました。

入社約1年後、これまでのキャリアと、現場でのマネージャーとしての部下育成が評価され、人事部に異動することになりました。
私が異動となる会社側の目的は、これまでOJT中心であった教育制度を変え、階層別研修制度を構築したいという想いを実現していくことでした。

ここから、私の研修内製化の挑戦が始まりました。


なぜ内製化を目指したのか?

そもそも、研修制度を設計する際、一番最初に考えるのは、外部企業に委託することです。基本的なビジネスマナーや汎用的なスキル等は、第三者機関のプロフェッショナルが指導するほうが、教育の質も保証されているし、コンテンツ豊富で効率も習得度も高いように感じていました。

しかし、私が求めていたのは「その先」でした。
ビジネスマナーなど、新入社員研修で習って終わり。机上の空論。ありがちです。
配属される頃には、ほとんど忘れています。ビジネスマナーなとその程度の位置づけのような気がしています。でも私はとても重要な内容だと捉えています。
だからこそ、どれだけ現場に即して伝えられるか?なぜ必要なのか、腹落ちすることが出来るか?などを紐づけて伝えられるかで、のちに、きっと意味のあるものに変わっていくような気がしていました。

さらに、企業にとって内製化するメリットについても考えてみました。

コスト削減
外部の研修機関に依頼するよりも自社で研修を行うことで長期的なコスト削減が可能。

■企業独自のニーズに対応
企業独自の文化や業界特有のニーズに合わせた内容を研修に反映させることができる。

知識の定着と持続性の向上
自社の研修講師が継続的に関与していくことで、社員のキャリアを長期的に見守り、
フィードバックを考えることができる。また企業の戦略や価値観を共有し、学んだ内容が継続的に浸透しやすくなる。

研修内容の迅速なアップデート
内製化された研修は状況に応じて柔軟に内容を変更することが可能。
例えば、新しい技術や製品、業界のトレンド等に合わせて都度対応できる。

組織内のコミュニケーションの促進
研修を通じて様々な配置や、役職者同士も交流しやすくなり、縦横斜め方向のコミュニケーションや協力関係が強化される。

このようなことから、「だったら、すべて内製化すればいいのでは?」
そのほうが社員や企業の成長に繋がると考え、まずは新年度入社してくる新入社員研修から
設計することを始めました。

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