先日、キャリアカウンセリングでこのようなお悩みを受けました。(※内容は修正を加えています)
「職場の人間関係は仲が良く、仕事も楽しい。でもなぜか朝起きると仕事に行きたくない気持ちになり憂鬱…
自分でも理由が分からず、モヤモヤしています。」
一見、職場の人間関係が良好で、同僚や先輩と休日に旅行するほど仲が良ければ、理想的な環境にように思えます。
しかし、そんな中で「朝起きるのが辛い」「体調が優れない」と感じるのはどうしてなのでしょうか?
隠れたストレスの正体
カウンセリングを通じて、相談者が気付いたのは意外なことでした。
それは「職場で厳しくされるのが怖い」「いじられるのが嫌」という感情です。
表面上は仲良く見えても、心の奥ではプレッシャーやストレスを感じていたのです。
特に「自分だけが厳しくされているのかも」と感じると、無意識に感情を押し殺してしまい、ストレスが溜まります。
さらに先輩たちに可愛がられていることもあって、その感情を自分で認めることができず体調に影響を及ぼしていたのです。
仕事とプライベートを分けたほうがいい理由
このような状況を解決するためには、職場の人間関係とプライベートの時間をしっかり分けることが大切です。
職場で仲良くすることは素晴らしいことですが、このような負のスパイラルに陥らないために、プライベートの時間も大切にし、自分を守るための適度な距離感を持つことが重要です。
適度な距離感を持つことが出来れば、心の負担を軽減し、健全な職場関係を維持できます。
・自分の本音を抑え込まずに済む
・仕事のストレスをプライベートに持ち込まずに済む
・心に余裕がもてる
健全な職場関係を築くために
ここからは、仕事とプライベートのバランスをとるための具体的な方法を考えてみます。
プライベートの時間を大切にする
自分だけの時間や、仕事とは関りがない友人などと過ごす時間を意識的に確保することが大切です。
「嫌な感情」に気付く習慣をつける
日々の終わりに、「今日はどうだったか?」と振り返ることで、「モヤモヤする」「疲れた」等の感情がどこから来ているのか見つけやすくなり、ストレスの要因を把握しやすくなります。
適度な距離感を意識する
仲が良くても、一定の境界線を引くことで心の負担が軽減されます。
例えば「休日は職場の連絡を見ない」「LINEは開かない」など、今はリアルタイムにコミュニケーションがとれるので難しいこともあるかもしれませんが、自ら意図的に距離を置くなど、小さな工夫から始めてみましょう。
まとめ
仕事の人間関係は、良好であるほど、その「距離感」に悩むことがあります。
大切なことは、自分の感情に気付き、それに正直になり、受け入れることです。
今回のケースでは、相談者が「怖さ」に気付き、自分を責める気持ちを手放すことで、心が軽くなりました。
感情に気付くことで、次の行動に移す力が生まれるのです。
「適度な距離感」を持つことは、決して冷たいことではなく、むしろ健全な関係を続けるためのカギです。
もし「なんとなく辛い」と感じたら、その感情をスルーせずに、少しだけ自分を見る工夫をしてみてください。
それだけで心が軽くなることもあるかもしれません。