「レジリエンス」という言葉を聞いたことがありますか？
これは「回復力」「復元力」を意味し、近年注目されている概念の一つです。
困難やストレスに直面したときに、折れずにそれを乗り越えようとする回復力や、変化に適応できる力のことを指します。
キャリアを築いていく上でも、このレジリエンスはとても大切な力なのです。
今日は、このレジリエンスについて一緒に考えていきましょう。
レジリエンスの高い人の特徴
「私にはレジリエンスがない…」と思う人もいるかもしれませんが、実はこれは生まれつきの性格ではなく、後天的に育てることができるものです。たとえば、仕事で大きなミスをしてしまったとき、あなたはどうしますか？
Aさんは、「もうダメだ…」と落ち込み、立ち直るまでに時間がかかってしまいました。一方でBさんは、「次に同じミスをしないために、何ができるかな？」と前向きに考えました。
この違いが、レジリエンスの高さに関わってきます。レジリエンスの高い人には、こんな特徴があります。セルフチェックも兼ねて考えてみてください。
✅柔軟な思考ができる
物事を「白か黒か」ではなく、さまざまな視点で考えられる。
たとえば、失敗を「すべてがダメになった」と捉えるのではなく、「学びのチャンス」と考える力がある。
✅自己認識ができている
自分の感情や弱点を理解し、それを受け入れている。
「私はプレッシャーに弱いから、事前準備をしっかりしよう」といった対策が取れる。
✅ポジティブとネガティブのバランスが取れている
無理に前向きになろうとせず、ネガティブな気持ちも大切にする。
落ち込んでいる自分を責めるのではなく「今日はちょっと休もう」と、自分を労わることができる。
✅ストレスへの対処法を持っている
運動・瞑想・趣味など、自分なりのストレス発散方法を持っている。
「お風呂で好きな音楽を聴くとリラックスできる」など、小さな方法でもOK！
✅サポートを求めるのが上手い
ひとりで抱え込まず、適切なタイミングで人に頼れる。
「ちょっと聞いてほしいんだけど…」と相談できる人がいることも大切。
✅目的意識や価値観が明確
「なぜ自分はこれをするのか？」という軸を持っている。
たとえば「家族のために頑張る」「自分の成長のために挑戦する」など、明確な理由があると
困難にも立ち向かいやすくなる。
✅過去の経験を成長につなげる
失敗や困難を「ただの苦しい出来事」として終わらせず、学びに変えられる。
たとえば、「プレゼンがうまくいかなかった。でも話し方を工夫すれば次は良くなるかも」と考えられる。
レジリエンスを高める方法
レジリエンスは、「特別な才能がある人」だけが持っているものではありません。習慣として少しずつ鍛えていくことができます。
1. ネガティブも受け入れる習慣
「落ち込んではいけない」ではなく「落ち込むのは当たり前」と考え、そこからどうするかを考える。
2. “今できること” に目を向ける
過去や未来ではなく、「今、自分にできることは何か？」を意識する。
小さな行動でもOK！たとえば「今日はとりあえず、5分だけでも作業してみよう」と小さな一歩を踏み出す。
3. 自分の思考パターンを知る
「いつもこう考えてしまうな」と自分のクセを把握することで、冷静な判断がしやすくなる。
4. 小さな成功体験を積み重ねる
「ちゃんと寝た」「ちょっとだけ前向きに考えられた」など、小さな達成感を大切にする。
5. サポートを求めるのを怖がらない
「助けて」と言えることも、レジリエンスの一つ。周りの人とのつながりを大事にする。
6. 自分を責めない・完璧を求めない
「ちゃんとしなきゃ」と思いすぎると折れやすくなる。「まあ、これでいいか」と思える柔軟さが大切。
7. 価値観や目標を持つ
「自分は何のために頑張るのか？」を持っておくと、困難があっても乗り越えやすくなる。
まとめ
レジリエンスとは「強くなること」ではなく「しなやかに対応する力」。無理に前向きにならなくても大丈夫なのです。
たとえば、「仕事がうまくいかなくて落ち込んだ…」そんな時は、「今日はちょっと早めに寝よう」「好きなものを食べて気分転換しよう」と、自分をいたわることも大事。まずは、「今の自分にできること」を少しずつ増やしていけば、
自然とレジリエンスは育っていきます。
あなたも今日から、少しずつレジリエンスを鍛えてみませんか？
